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治療の選択肢

治療の選択肢


矯正装置にはさまざまな種類があります。

大まかには、取り外しが自由にできる「可撤式」と、つけっぱなしで使う「固定式」に分けられます。
成人矯正において、もっとも一般的なのは、固定式の「ワイヤー(針金)」です。
マルチブラケット装置と呼ばれているものです。

歯列全体にブラケットというものを接着し、ワイヤーの弾性力を利用して、歯を並べていく装置です(ワイヤーが線路で、その上を走る列車がブラケットです)。
このようなワイヤーを歯の表側につける矯正を、当院では基本プランとしてお勧めしています。
これをベースに、患者様のご要望に応じて、以下のようなさまざまなオプションをつけています。

 

【リンガル矯正】


selection_img02ワイヤーを歯の裏側につける矯正を「リンガル矯正」といいます。
矯正装置を全く目立たせたくない、人に気づかれないように矯正したい、人前で話す機会が多いという患者様によく用います。

しかし、人の口はそれほど大きく開くものではありませんので、リンガル矯正は、矯正医にとっては非常にやりにくく、時間もかかります。患者様も長時間にわたり口を開けていなければなりません。そこで、極力やりやすいように技工所と連携を図りながら装置を制作し、治療を進めるため、表側につける場合より治療費は高額になります。

リンガル矯正は、普段の生活でも不便を感じることが多くなります。装置がしばしば舌にぶつかりますし、しゃべりにくいのです。また、上の歯の裏側の装置と下の歯が当たり、うまく噛めないこともありますし、装置が外れてしまうトラブルも少なくありません。

【ハーフリンガル矯正】


上下の歯ともリンガル矯正にすると、生活面、経済面ともに大きな負担がかかります。少しでも負担を和らげる方法として、どちらか一方だけをリンガルにする「ハーフリンガル矯正」があります。口を開けたときに、相手に見えやすいのは上の歯であることが多いため、下は表側の装置にして上の歯だけをリンガルにするのが一般的です。もちろんなかには逆の方もいるので、その場合は下の歯だけをリンガルにします。

 

【白くコーティングしたワイヤーの使用】


selection_img06ワイヤーにはステンレスやニッケルチタンを使うことが多く、これらが一番安価です。ただしワイヤーで金属アレルギーを起こす患者様には違う素材のものを使っています。ワイヤーを歯の表側につけ、なおかつ目立たせたくない患者様には、白などにコーティングを施したワイヤーを使います。実際の歯の色は真っ白でないことが多いので、やや黄色っぽいものが一番なじむようです。

 

【金属ブラケットの変更】


selection_img03ワイヤーに連結し、動かしたい歯の一つ一つの表面につける器具を「ブラケット」といいます。従来は金属製のものが一般的でしたが、最近は、目立たせたくなかったり、金属アレルギーがあったりする患者様がいらっしゃる場合、セラミックス、人工サファイア、透明なプラスチックのブラケットもよく使っています。

ステンレス以外の金属では、ゴールド色を使うことがあります。銀色の金属に比べれば金色のほうが実際の歯の色に近く、ブラケットが目立たないからです。

 

【マウスピース】


selection_img05患者様の要望によっては、「(プラスチック製の)マウスピース」で矯正を行うこともあります。取り外しが自由ですから、人前に出る機会の多い方、芸能関係のお仕事をされている方などには、大変便利な矯正方法といえるでしょう。

また、簡単な歯の矯正にもピッタリです。その代わりに効果はゆるやかで、時間も費用もかかります。強い意志も必要です。費用がかかるのは、マウスピースをたくさんつくらなければならないからです。通常トータルで30枚ぐらいはつくることになります。

デコボコだった歯に、いきなりきれいな歯並びのマウスピースをつけても、歯は動いてくれませんし、マウスピースが入りません。いくつもの段階を追ってマウスピースに変化をつけながら、次々に取り変えていかなければならないのです。
技工所とのタイアップが必要です。

最近、装置の改良が進み、殆どの方に対応できますが、上記のワイヤー装置に比べて歯の三次元コントロールに不十分な部分がありますので、この治療に適した患者様ではないとお勧めいたしません。

 

【インプラント矯正】


selection_img07歯の移動を確実にするために、小さなインプラントを骨に打ち込んで固定源(anchorage,アンカー)として使います。矯正治療に使うインプラントは、一般歯科のインプラントとは別のものです。小さくて、治療終了後には簡単に取り外すことができます。手術や入院なども不要です。
従来は奥歯を固定源として、その前にある歯を引っこめていました。しかしその際に、奥歯が前方に引っ張られて移動してしまうことも多かったのです。そこで、より確実な固定源としてインプラントを使う方法が考案されました。まだ新しい方法ですが、材料の開発が進み、採用する矯正医が増えています。

 

【部分矯正】


歯列の全体ではなく、一部だけを矯正する場合を「部分矯正」といいます。ワイヤー矯正装置、もしくは取り外し式の装置を使います。動かす歯が少数で、小範囲であるものを指しますが、決して、治療が簡単だとは言い切れません。

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